大学や企業 留学生受け入れ/海外研修拡充(04.21日本経済新聞)

大学や企業 留学生受け入れ/海外研修拡充

経産・文科省、民間と提言

経済産業省と文部科学省は大学や企業が人材のグローバル化を進めて、国際的な日本の存在感向上につなげるべきだとする提言をまとめた。海外で学ぶ留学生を大幅に増やすため奨学金を拡充したり、大学の外国人教員数や留学生の受け入れに数値目標を掲げたりするよう求めた。政府が6月にまとめる成長戦略に盛り込む。

提言は経産、文科両省のほか早稲田大学やIHI、野村ホールディングなどが共同でまとめた。提言は日本人学生を海外に送り出すため、国費留学の認定要件を緩めるよう求めた。企業も採用時期を4月以外に広げたり、海外の大学出身者を積極的に採用したりするよう求めている。

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韓国、入国者を指紋審査(04.22読売新聞)

韓国、入国者を指紋審査

外国人対象 8月にも導入方針

【ソウル=前田康広】韓国で、入国する外国人に対する指紋審査が行われる見通しになった。主要20カ国・地域(G20)首脳会議が11月、ソウルで開催されることを踏まえ、会議参加者らを狙ったテロ実行犯の入国を防ぐ狙いがある。出入国管理法の改正案が21日、国会を通過しており、法務省は早ければ8月下旬から施行する。

法務省によると、日本人を含む17歳以上の外国人は入国時、両人さし指の指紋を登録。再入国時は、登録した指紋との照合で本人かどうかの確認を受ける。登録に応じなかった場合などには入国を拒否する。

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新宿の情報4言語で 区がガイドライン(04.18読売新聞)

新宿の情報4言語で

日・英・中・ハングル 区がガイドライン

新宿区は「外国人への情報提供ガイドライン」を策定し、今後、人口の1割を占める外国人に対し、区が発信する情報を原則、ハングル、中国語、英語、ルビ付きの日本語の4言語で提供することを決めた。印刷物も区役所など2か所ですべてが入手できるようにする。区では「よりわかりやすい情報提供に努め、多文化共生の街づくりに役立てたい」としている。

同区によると、区内の外国人登録者数は、今年1月時点で3万5211人。人口(31万7355人)の11%を占め、20年前の倍。国別では、韓国・朝鮮が最も多く1万4332人(41%)。次いで中国1万1314人(32%)、ミャンマー1274人(4%)、フランス1128人(3%)。

同区では、これまでも外国語版のホームページやチラシを作成し、子育てや教育など生活情報を英語などの外国語で発信してきた。しかし、どの言語で発信するか、どこでチラシなどの印刷物を配布するかの基準はなく、外国人利用者にとって入手方法が分かりにくいことも多かった。

このため同区では、3月にガイドラインを策定し、4月から運用を始めた。今後、行政の手続きや医療など福祉関係、防災、地震の情報など、生活に欠かせない分野の情報について、ハングル、中国語、英語、ルビ付きの日本語の4言語を基本とする。また、地域センターなど区内の施設の外国語表記を統一する。

印刷物については、区役所本庁舎1階の待合室と、区役所の近くにある区の国際交流施設「しんじゅく多文化共生プラザ」の2か所ですべてを入手できるようにする。また、ホームページに印刷物の一覧を掲載し、PDFファイルなどで取り出せるようにする。

区では今後、区で発行する印刷物の表記が指針に適合しているかを定期的に調査するなど、指針を徹底させるという。

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石原知事「与党は帰化した子孫多い」(04.18東京新聞)

石原知事「与党は帰化した子孫多い」

外国人参政権集会で発言 根拠は「ネットの情報」

民主党などで検討されている永住外国人への地方参政権付与をめぐり、東京都の石原慎太郎知事が十七日、都内の集会で「帰化された人、そのお子さんはいますか」と会場に呼び掛けたうえで、「与党を形成しているいくつかの政党の党首とか与党の大幹部は、調べてみると多いんですな」と発言をした。
発言は、自民党を中心とした地方議員ら約五百人が参加して千代田区内で開かれた「全国地方議員緊急決起集会」の席上であった。「(帰化した人や子孫が)国会はずいぶん多い」といい、根拠を「インターネットの情報を見るとね。それぞれ検証しているんでしょうけれど」と人物は特定せずに説明し、与党にも言及した。
石原知事は「それで決して差別はしませんよ」としながらも、続けて朝鮮半島の歴史に触れ、韓国政府が清国やロシアの属国になるのを恐れて「議会を通じて日本に帰属した」として一九一〇年の日韓併合を韓国側が選んだと話し、「彼らにとって屈辱かもしれないけども、そう悪い選択をしたわけではない」などと述べた。
その上で、「ごく最近帰化された方々や子弟の人たちは、いろんな屈曲した心理があるでしょう。それはそれで否定はしません。その子弟たちが、ご先祖の心情感情を忖度(そんたく)してかどうか知らないが、とにかく、永住外国人は朝鮮系や中国系の人たちがほとんどでしょ、この人たちに参政権を与えるというのは、どういうことか」と批判した。
石原知事は、平沼赳夫衆院議員らの新党「たちあがれ日本」を支援、反民主の保守政治回帰を訴えている。

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外国人参政権「1万人大会」UIゼンセン同盟「組織として反対」(04.18産経新聞)

外国人参政権「1万人大会」UIゼンセン同盟「組織として反対」

亀井氏「付与、国滅ぼす」

永住外国人への地方参政権(選挙権)付与に反対する「一万人大会」が17日、東京・日本武道館で開かれた。民主党の支持母体である連合傘下最大の産業別労働組合「UIゼンセン同盟」(落合清四会長、組合員約108万人)の石田一夫副会長も出席、反対を表明した。参政権付与には鳩山由紀夫首相、岡田克也外相、小沢一郎民主党幹事長ら政府・与党に推進派が多く、参院選後に強引に推し進めかねないとの危機感が広がっている。

     ◇     ◇     ◇

石田氏は「参政権は国民のみが持つ政治に参加する権利だ。組織として地方参政権付与に反対だ」と反対を初めて公式表明した。UIゼンセン同盟は民主党に川端達夫文部科学相ら多くの組織内議員を抱えており、推進派の動きを牽制(けんせい)する意味合いは大きい。
国会議員は24人が参加した。自民党の大島理森(ただもり)幹事長は「日本の主権は守らねばならない。断固反対だ」、たちあがれ日本の平沼赳夫代表は「命をかけて闘う」、みんなの党の渡辺喜美代表は「民主党は『生活第一』と言いながら本当は『選挙第一』ではないか」と語った。
民主党からは松原仁、木村剛司、渡辺義彦、長尾敬の4衆院議員と金子洋一参院議員が参加した。松原氏は「民主党に同じ思いの若手議員もいる。党内できちんと発言をすることが必要だ」と述べ、反対の動きを広げていく考えを示した。
また、国民新党代表の亀井静香郵政改革・金融相は「夫婦別姓、外国人参政権−と一昔前は予想だにしなかったことが現実味を帯びている。参政権付与が日本を滅ぼすことは当然だ。国民新党が拒否権を発動してるから今国会で成立しない」と述べた。
大会は、初代内閣安全保障室長の佐々淳行氏、ジャーナリストの櫻井よしこ氏らが呼びかけ人となり、市区町村長・議員715人を含む1万257人が参加した。
参政権付与反対の意見書採択を全国の都道府県、市区町村へと拡大し、自治体首長と地方議員の署名を集めるなどの活動方針を採択した。


国籍“安売り”するな/教科書にも影響

外国人参政権に反対する一万人大会では、愛媛県の加戸守行知事が、歴史教科書をめぐる裁判闘争で外国人が多数、名を連ねている愛媛県の現状などを報告した。

加戸知事は、外国人参政権をめぐり今月6日に都内で開催された臨時の全国知事会で、法案に理解を示す発言をした知事が3人いたことを明らかにした。だが、それ以外の多くの知事は、領土や基地、自衛隊、エネルギー、外国艦船の寄港など国政に直結した地方問題をそれぞれ抱えており、法案に反対や消極的な立場が大勢となっていることを報告した。

その上で、加戸知事は「程度の差はあっても法案の行く末を心配している。これが全国の知事の共通認識と理解している」と述べた。

さらに、愛媛県で特定の中学歴史教科書について採択取り消しを求める訴訟が繰り返し起こされている点に言及。そのうちのある訴訟では原告3459人のうち日本人が209人にすぎず、残り3250人が外国人だとして、「地方のある行政政策やテーマに外国籍の方々が利用されていると推察している。外国人が特定の政策に利用される今のこうした状況を考えると参政権の問題は大きな問題をはらんでいる」と警鐘を鳴らした。

大会では、米国での外国人参政権事情などをふまえ、安易な国籍付与を批判する意見も出された。

米メリーランド大のエドワーズ博美講師は米国内での参政権事情を「メリーランド州など一部市町村では容認されているが、圧倒的に世論は反対で、広がらない」と述べた。

こうした世論を後押しする活発なシンクタンクなどの動きを紹介したエドワーズ氏は「250年の歴史しかない移民大国の米国でも自国の歴史に誇りを持ち、国家への忠誠心、いざとなったら合衆国のために武器を持つという国防の義務と参政権はセットになっている」と指摘。「米国の例を見ても帰化の要件はむしろ強化すべきで、国籍のバーゲンセールを絶対にしてはいけない」と訴えた。

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外国人看護師 締め出し試験の愚かさ(04.15毎日新聞)

外国人看護師 締め出し試験の愚かさ 《社説》

経済連携協定(EPA)に基づきインドネシアとフィリピンから来日している受験生が初めて看護師国家試験に合格した。ただし、わずか3人。両国の受験者は254人で、合格率は1・2%だ。一方、日本人の合格者は約9割に上る。外国人受験生にとっての壁は、難解な漢字や専門用語だ。本当に看護師の仕事に必要なのか。わざと締め出そうとしているようにしか思えない。

関税を撤廃し貿易の活性化を目指す枠組みが自由貿易協定(FTA)で、これに投資や知的財産保護を加えた幅広い自由化のルール作りをするのがEPAだ。インドネシア人候補者は08年8月から、フィリピン人は09年5月から受け入れ始め、これまでに看護師候補約360人、介護福祉士候補約480人が来日した。

看護師候補者は半年間の日本語研修を経て、病院で働きながら国家試験の勉強をする。期限は3年間で3回の受験機会に合格すれば日本で働き続けることができる。試験は今年で2回目で、昨年は82人全員が不合格だった。第1陣は来年の試験に不合格だと帰国しなければならない。自国では看護師資格のある人々なのにである。

試験問題の文中には「誤嚥(ごえん)」「臍動脈(さいどうみゃく)」「塞栓(そくせん)」「喉頭蓋(こうとうがい)」「喘鳴(ぜんめい)」「落屑(らくせつ)」などの難しい漢字がたくさん登場する。どうしても必要ならば仕方がないが、たとえば「眼瞼(がんけん)」は「まぶた」、「褥瘡(じょくそう)」は「床ずれ」に言い換えた方が患者もわかるし医療現場でも便利ではないだろうか。「創傷治癒遅延」は「傷の治りが遅い」ではだめか。「腹臥位(ふくがい)」「半坐位(はんざい)」「仰臥位(ぎょうがい)」「砕石位(さいせきい)」は診察や治療の際に患者に取ってもらう姿勢だが、イラストを付けるとわかりやすくなる。医学用語である「企図振戦」はintention tremorという英訳を付けてはどうか。

日本人の受験生もこうした業界用語を習得する勉強に時間を費やしているのだろうか。患者とのコミュニケーションや医療事故を起こさないスキルの獲得に励んだ方が有益ではないか。患者や第三者の監視の目を立ち入らせないようにする閉鎖性がこういうところに表れるのではないかとすら思えてくる。

形式的な公平だけでなく、実質的な公平を実現しなければならないことを「合理的配慮義務」という。国連障害者権利条約などにある概念で、障害や宗教、人種などによる目に見えない障壁を取り除くために用いられる。看護師を目指す外国人に対する日本の国家試験はまったく合理的配慮に欠けている。高齢化が急速に進んでいく一方で、就労人口は減っていく。外国人看護師にたくさん来てもらわなければ困るのに、いったい何を考えているのか。

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ゼンセン同盟 外国人参政権付与反対へ(04.14産経新聞)

ゼンセン同盟 外国人参政権付与反対へ

政府・民主の強行牽制

民主党の支持母体である連合(約680万人)傘下最大の産業別労組「UIゼンセン同盟」(落合清四会長)の石田一夫副会長が17日に東京・日本武道館で開かれる外国人への地方参政権付与に反対する国民大会に出席し、組織として付与反対を公式表明することが13日、分かった。今後も民主党を支持していく方針には変わりないというが、民主党内に組織内候補を多数抱える巨大労組が旗幟(きし)鮮明にすることは、党内外の反対・慎重論をよそに参政権付与になお執心する政府・民主党執行部を牽制する狙いがある。

17日、国民大会で表明

連合は参政権付与に賛成の立場をとり、最新政策方針を定めた「2010〜2011年度政策・制度要求と提言」でも永住外国人に地方参政権付与するための法制定を求めた。
UIゼンセン同盟はこうした連合の姿勢に疑義を呈し、平成18年にまとめた「中央執行委員会見解」でも「参政権は国民のみが持つ政治に参加する権利であることを確認すべきだ」と指摘したが、対外的に反対表明したことはなかった。
あえて国民大会という場で反対表明に踏み切るのは、民主党で小沢一郎幹事長が参政権付与に強い意欲を示している上、鳩山由紀夫首相や岡田克也外相らも賛成を表明しており、政府・民主党が参院選後に強引に法案成立に動く可能性があると判断したためだ。この時期に反対を打ち出せば、参院選マニフェストへの記載を阻止し、参院選での争点化も防ぐことができると踏んだようだ。
ゼンセン同盟の組織内議員としては、内閣に川端達夫文部科学相、民主党執行部に伴野豊、山根隆治両副幹事長や平田健二参院国対委員長らがいる。
国民大会は初代内閣安全保障室長の佐々淳行氏、ジャーナリストの櫻井よしこ氏らが呼びかけ人となり、1万人規模の集会が予定されている。


UI ゼンセン同盟

繊維や化学業界、スーパーなどの約2430の単組でつくり、組合員総数は約107万人。連合(約680万人)傘下最大の産業別労組。旧民社党の有力労組だった経緯から、外交・安保などの政策は、旧社会党系の自治労(約90万人)、日教組(約30万人)などと大きく異なる。
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日系人の就学 全国調査(04.13日本経済新聞)

日系人の就学 全国調査

生活安定・非行予防の一助に

法務省方針 自治体と通学指導

南米などから来日した日系人らについて、法務省は2010年度中に、子どもの就学状況の本格的な調査を始める。ビザ更新時に小中学校の年齢の子らの就学の有無を調べ、不就学の場合は自治体などと連携して通学を促す。同省は「不就学は非行や犯罪の遠因となる。調査結果をもとに対策を進め、日系人の生活安定や犯罪の予防につなげたい」としている。

日系人の就学状況は調査の困難さなどから、これまで信頼性の高いデータが乏しかった。

今回、実施予定の調査は、入国管理局に在留期間の更新に訪れた日系人らが対象。「調査は、更新審査の結果には関係ない」と断ったうえで、任意で聞き取る。日本の小中学校にもブラジル人学校にも通っていないことが判明した場合、居住する市町村などに連絡するとともに、保護者にも直接、通学を指導する。

外国人は義務教育の対象外だが、就労目的の日系人らの子の不就学が長く続くと、母国語のポルトガル語やスペイン語も、日本語能力も不十分なまま社会に溶け込めず、非行や犯罪に走る原因になるとの指摘もある。

08年9月の「リーマン・ショック」以降、製造業などで日系人労働者の解雇が広がり、学費が払えないなどの理由から不就学が増加したといわれる。

法務省によると、国内の日系人は08年末時点で約36万人。うち15歳未満の就学年齢の子どもが4万人以上とみられる。

子どもの就学状況については文部科学省が05〜06年、日系人らが比較的多く住む滋賀県や太田市(群馬県)、浜松市など1県11市で調査。8045人の就学者に対し、112人の不就学を確認したうえ、昨年も全国約30の市町村で調査し現在集計中だ。

ただ対象地域がかぎられていたうえ、調査を担当した各自治体の担当者から「転居した日系人の動向の把握が難しいため回答率が低く、正確な実態が反映しきれていない」との指摘もあった。日系人の多くは1〜3年ごとビザの更新手続きの必要があるため、法務省は全国規模で、より正確なデータ把握を目指す。

一方で法務省幹部は「調査結果を不就学解消にいかに効果的につなげられるかが課題」とも指摘。今後、文科省や日系人住民が多い自治体などに呼びかけ、調査と同時に近隣の学校の紹介や自治体の相談窓口を紹介できるよう、あらかじめ入国管理局にパンフレットを置くなどの措置がとれるよう調整する。


不就学 深刻に

公立校の受け皿整備 課題

文部科学省が昨年2月に国内のブラジル人学校を対象に実施した聞き取り調査によると、調査に回答した58校に通う学齢期の子は08年12月から09年2月にかけて約34%(約1700人)減少した。

減少したうち4割は本国に帰国、1割強は他のブラジル人学校や公立学校に転校したが、残りの多くは自宅に待機するなどの状況に陥ったとみられる。

同省は昨年、不就学の外国人の子に学習支援して日本の公立小中学校への転入を目指す「虹の架け橋教室事業」を開始。09年度は950人前後が教室に参加した。

ただ同事業は3年間の限定措置で、「『つなぎ』の措置にすぎない」との指摘もある。日系人らが多い全国28市町でつくる「外国人集住都市会議」は昨年11月、「外国人の子の就学義務化」を国に緊急提言した。

同会議の旗振り役だった元浜松市長の北脇保之東京外国語大教授(多文化共生)は「そもそも日本の公立学校で外国人生徒の受け入れ体制が遅れており、“お荷物”扱いされることも多い。日本語の特別授業などのシステムを整える必要がある」と指摘している。

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強制送還中 ガーナ人男性死亡 詳細伝えず「捜査中」(04.11東京新聞)

強制送還中 ガーナ人男性死亡 詳細伝えず「捜査中」

「暴れて」手錠、タオル使用

不法残留のため成田空港から強制送還される途中だったガーナ人男性=当時(45)=が先月下旬、離陸前の航空機内で意識不明になり、搬送先の病院で死亡した。男性が暴れたため、取り押さえるために、タオルと手錠が使われたという。東京入国管理局側の対応や強制送還の決定に、問題はなかったのか。(篠ケ瀬祐司)

     ◇     ◇     ◇

「謝罪も詳しい説明もなく、ただ、彼が死んだことだけ告げられた。東京入国管理局の対応には憤りを覚える」

亡くなったガーナ人、アブバカル・アウドゥ・スラジュさんの妻で、日本人の多々良優子さん(48)は、入管側の対応を、怒りとともに振り返る。

多々良さんが、その後に法務省入国管理局から受けた説明などは、次の通りだ。

3月22日午後、成田発カイロ行きのエジプト航空965便にスラジュさんを乗せようとしたところ、スラジュさんが暴れたため、入管職員が金属手錠とタオルを使って搭乗させようとした。

搭乗後、スラジュさんがぐったりしたのを見つけた航空機乗務員から搭乗を拒否された。

入管職員はスラジュさんを飛行機から降ろし、救命活動をしながら、入管の車で空港内の診療所に搬送したが、スラジュさんは同日午後3時半すぎ、死亡が確認された。

同6時すぎ、入管職員が多々良さんの携帯電話に連絡を試みるが、多々良さんが気付かず、連絡が取れたのは同8時半ごろだった。

スラジュさんの遺体は司法解剖されたものの、同月25日に出た結果は「死因不明」。成田国際空港警察署は26日に、多々良さんに対して「死因をさらに調べている」と説明した。

スラジュさんは1988年5月に短期滞在(15日間)の資格で来日し、一度在留資格を更新。その後は不法残留であるオーバースティ(超過滞在)状態で、国内で働いていた。

多々良さんと知り合ったのは翌89年。2人は90年から東京都内で同居を始めた。2人の間に子どもはいない。書類が整わなかったことが理由で、婚姻届も2006年まで出さなかったが、強制送還時まで夫婦として生活してきた。

多々良さんは「20年といえば私の人生の大半。彼が死んだのは自分が死んだのも同じだ」とスラジュさんを失ったことに胸を痛める。

それ以上に、いまだに亡くなった時の状況の詳しい説明や、死亡したことへの謝罪がないことを憤る。

「法務省や入管はタオルを使ったことは認めても、どう使ったかは説明してくれない。機内でぐったりしていたのに乗務員が気付いたというが、彼の両脇にいた入管職員は何をしていたのか」

多々良さんは強制送還時に暴行があったのではないかとして、国家賠償訴訟も検討中。12日には、千葉市内の千葉県警と千葉地検へ出向いて、厳正な捜査を求めることにしている。


在留許可拒否「総合的に判断」

入管制度見直し急務

摘発と保護「同一機関はムリ」

法務省入国管理局は「こちら特報部」の取材に対し、スラジュさんの強制送還までの経緯や、制圧の状況などについて「警察で捜査中なので、何も話せない」(警備課)と、具体的な状況を明らかにしない。

成田空港国際警察署も同様だ。スラジュさんを押さえるのに、何人の入管職員がかかわったかといった事実関係にも「捜査中」。死因についても「直接死亡につながる原因や病歴は発見できなかった。引き続き調べている」というばかりだ。

送還に使われる予定だったのはエジプト航空の飛行機。同社東京支店も「詳しい状況は分からない」と要領を得ない。

強制送還中のトラブルは過去にはなかったのか。

ある地方の入国管理局元幹部は「今回のことは全く知らないが。経験上、制圧の際に入管職員の力の加減が強くなり、問題化したケースがあったのは事実だ」と明かす。

市民団体などが毎年発刊する「人権年鑑」には、04年11月に、ベトナム女性=当時(29)=が、抵抗できないよう入管職員によって毛布で「す巻き」にされて、ベトナムに送還された事例や、何らかの薬を投与され、意識を失った状態で送還されたとの証言も紹介されている。

市民団体「入管問題調査会」の高橋徹代表は「こうした問題の原因を、入管の体質や職員の資質・責任に求めても解決にならない」と指摘。

「入管施設を第三者の監視下に置いたり、病人や妊婦、裁判で係争中の人は収容しない、または無期限長期収容を禁じるなど、入管施設のシステムの改善が求められる」と提言する。

入管問題に詳しい児玉晃一弁護士は「そもそもスラジュさんには、在留特別許可が出なければおかしかった」と、制圧の経過だけでなく、入管側の強制送還決定そのものに疑問を投げかける。

在留特別許可は、強制送還される外国人を、法務相が個別に許可する制度だ。

在留特別許可のガイドラインでは、日本人との婚姻が成立している場合などを、在留特別許可を出す「積極要素」と位置付けている。だがガイドラインは「基準ではない」(法務省)から、積極要素があっても、許可が出るとは限らない。

入管関係者によると「在留特別許可を出すかどうかを、実質的に判断するのは各地方入管局の首席審査官レベル。入管局長が判断するケースは少ない」という。

これでは判断にばらつきがでないだろうか。

東京入国管理局の元局長、水上洋一郎さんは「1つ1つを総合的に判断しているが、外部からは判断がばらついていると見えるかもしれない。対策として、例えば法律に『日本人配偶者がいる場合には在留特別許可を与える』などと明記する方向で考えてもいいかもしれない」と、基準の明確化の必要性を指摘する。

スラジュさんが亡くなる直前の参院法務委員会で、別の外国人家族の強制送還問題を取り上げた、民主党の今野東議員は「不法残留の取り締まりに成果を上げようとする法務省・入管側が、外国人の保護も行っているところに無理がある」と指摘する。

「法務省・入管から独立した『認定委員会』が難民認定や在留特別許可の判断をすることで、非人道的な措置が減るのではないか」と、制度の見直しが急務だと強調している。


在留特別許可

各種ビザに定められた在留期間を超えて滞在したり、一定の刑に処せられたりして、国外退去処分される外国人に対し、法相が特別に在留を許可する制度。どのような違反をしたかや素行、家族状況などを総合的に判断され、許可の可否が決まる。判断の明文基準がなく、納得できない当事者が訴えを起こすケースがある。


デスクメモ

9日、茨城県牛久市の法務省東日本入国管理センターで、収容中の韓国人の男性(47)がシャワー室で首をつり、死んだ。センターは「保安上の問題」を理由に、詳しい状況を明らかにしない。同センターでは2月にもブラジル人男性(25)が首をつり自殺している。入管の現場で、何かが起きているのでは。(充)

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はまった国際結婚の世界 井上真央(04.11産経新聞)

はまった国際結婚の世界 

井上真央 「ダーリンは外国人」に主演

一方が外国人というカップルが増えている。統計によれば、国際結婚の婚姻件数は10年前と比べると1・3ポイントも上昇した。折しも、アメリカ人の恋人との異文化間のギャップや国際結婚に悩む女性の姿をコミカルに描いた映画「ダーリンは外国人」(宇恵和昭監督)が10日から公開中。主役を演じた井上真央(23)は「国際結婚もいいなあ、と思いました」と、すっかり映画の世界にはまったようだ。

映画の原作は、アメリカ人の夫、トニー・ラズロさん(49)との生活ぶりを描いた小栗左多里(さおり)さん(43)の同名エッセー漫画。イラストレーターのさおり(井上)はアメリカ人ライターのトニー(ジョナサン・シェア)と出会い、国際結婚を考えるが、父親の反対にあう。さおりは夢だった漫画家としての仕事が軌道に乗り始め、トニーとの同棲(どうせい)生活で次第にすれ違いが生まれてくる…。
国際結婚の現状を厚生労働省の「平成20年人口動態統計」でみると、国内で夫婦の一方が外国人という婚姻件数は3万6969件。これは婚姻届を受理した件数全体の5・1%にあたり、10年前の平成10年の3・8%に比べると確実に増加している。
国際結婚について「特別なことではない」と断言する井上は「大変そうなイメージがありますが、お互いを理解するためにコミュニケーションをとるという意味では日本人同士と変わらないと思います」と語る。
原作者の小栗さんと夫のトニーさんは「国際結婚はケース・バイ・ケース。自分の常識が世界の常識ではないということをいつも意識しています」という。井上の印象について「あんなにかわいい方が演じてくれて、それだけでもフィクションですよね」と話すが、井上は「お会いしたときに『お任せします。楽しみにしています』と言われて、少しプレッシャーを感じました」と振り返る。
「国際恋愛の経験はありませんが、だからこそ、さおりの戸惑いといった感情面が表現できた。同世代の人にもこの気持ちが伝えられればいいなと思います」(伊藤徳裕)

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アジア人が集う街 東京「オオクボ」に住んでみる@(04.10日本経済新聞)

アジア人が集う街 東京「オオクボ」に住んでみる@

希望と苦悩の交差点

通りに響く4カ国語放送

編集委員 藤巻秀樹(55)

JR新大久保駅を降りると、アジアの喧騒が広がった。聞いたことのない言葉を話し、足早に歩く人、白いスカーフで髪を隠す女性、頭上にはハングル文字の看板。どこからともなく鼻をつくスパイスの香りが漂ってきた。

1年前、日系ブラジル人が多く住む愛知県の団地の取材をした。連載が終わった後、知り合いの研究者から「東京にも面白い所がある」と案内されたのが大久保だった。一度でこの街の持つ磁力に引き込まれた。異国で必死に生きる人たちのエネルギーがあふれている。次に住み込み取材をする場所はここと決め、以来時々訪れては街を歩いた。

新大久保駅を挟んで大久保通りの東側は韓国料理店と韓流グッズの店、西側は中国や東南アジアの飲食・食材店が並ぶ。すみ分けが行われているのだ。ある日歩いていると、中国語の放送が流れてきた。続いて英語と韓国語も。この通りでは4カ国語が当たり前のように行われている。

かつては寂しかった職安通りの北側もコリアンタウンとしてにぎわう。小さな通りには韓国人専門のクリーニング店や美容院、民宿、レンタルビデオショップが点在する。ハングルで書かれた店名は日本人の入店を拒むかのようだ。ここが単なる飲食街ではなく、外国人の生活空間であることが分かる。

新宿区の外国人登録者数は約3万5千人と東京23区で1位。国籍も110カ国を超える。中でも多いのが大久保地区。歌舞伎町が近く、日本語学校や専門学校が多いため、水商売の女性や留学生を引き寄せた。新大久保駅の百人町1、2丁目、大久保1、2丁目を合わせると、外国人比率は4割に迫る。国際都市「オオクボ」の中心だ。

「日本は久しぶり」−−。

アパート探しのため訪ねた不動産業者にこう言われた。今、部屋を借りる人の9割は外国人だという。彼らが増え始めた1990年代前半は「外国人お断り」の大家が大半だったが、様変わり。外国人抜きでは商売は成り立たない。

3月上旬、大久保通りと職安通りの間、西大久保公園に近いアパートの一室を借りた。この辺りはバブル絶頂期に外国人の街娼が鈴なりに立っていたところだという。部屋に入り、荷物を整理した後、夜の街に出た。韓国など外国料理の店はどこも人でいっぱい。駅近くの和食の店に入る。客は1人しかいなかった。「韓流グッズ目当てにここを訪れる人はうちには来ない」と店員は寂しそうだ。

床に就き、翌日からの取材に思いを巡らした。うとうとし始めたころに通りを歩く若者の声が響いた。近くには深夜も営業する韓国料理店が5軒ある。パトカーなのか、救急車なのか、歌舞伎町の方からサイレンも聞こえてきた。何か事件でもあったのだろうか。改めて日本有数の歓楽街が目と鼻の先にあることを実感する。初日は興奮して一睡もできずに朝を迎えた。

     ◇     ◇     ◇

アジア人移民の希望と苦悩が交差するオオクボ。彼らはどんな人たちで、何を考えているのか。この街で1カ月暮らした体験をリポートする。

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2010年01月トピックス

【2010年01月トピックス】

●01.31 絶望する《在日華人》第9部続・犯罪底流(朝日新聞)
●01.31 留学生 夢破れ転落《在日華人》第9部 続・犯罪底流(朝日新聞)
●01.30 外国人労働者 中国人が44%(日本経済新聞)
●01.29 外国人参政権 《金曜討論》(産経新聞)
●01.29 外国人参政権推進派の支柱が撤回(産経新聞)
●01.28 中国人への観光ビザ発行 年収基準撤廃要請へ(日本経済新聞)
●01.27 外国人参政権 首都圏の知事 相次ぎ「反対」(産経新聞)
●01.26 指紋テープで入国 韓国人2人逮捕(東京新聞)
●01.25 子争奪トラブル 国際離婚で続発(日本経済新聞)
●01.25 両陛下ご宿泊 老舗旅館で不法就労(産経新聞)
●01.23 難民申請中の男性逮捕 ルワンダ人、確認後も拘置 愛知県警(毎日新聞)
●01.22 外国人の就労・就学に軸足 《東京・多摩の断面》(日本経済新聞)
●01.22 中国人ツアーが激増 無資格ガイドを容認?(東京新聞)
●01.21 留学生受け入れ、問題多い政府の計画《私の主張》(毎日新聞)
●01.21 振り込み詐欺 日中混成グループ暗躍(毎日新聞)
●01.20 無許可職業紹介 容疑者を逮捕 警視庁、中国人2人(日本経済新聞)
●01.20 専門性ある外国人優遇を 法相懇談会(日本経済新聞)
●01.15 外国人参政権を考える 《こちら特報部》(毎日新聞)
●01.14 基礎からわかる外国人参政権(読売新聞)
●01.13 年収制限撤廃を検討 中国人誘致へ数次ビザも 政府(産経新聞)
●01.13 外国人入国者17%減 昨年 新型インフルエンザなど影響(日本経済新聞)
●01.13 「参政権は民団への公約」 民主・赤松氏 衆院選支援への“見返り”(産経新聞)
●01.12 不法就労 手助けの疑い 行政書士と妻を逮捕(日本経済新聞)
●01.12 比ニューハーフと日本人結婚 不正仲介を摘発(読売新聞)
●01.12 外国人参政権法案 政府 通常国会提出へ(産経新聞)
●01.12 あやつる 日本人を使って、日本でもうける 《在日華人 第9部 続・犯罪底流》(朝日新聞)
●01.12 振り込め 中国発 《在日華人 第9部 続・犯罪底流》(朝日新聞)
●01.11 六本木の客引き摘発ナイジェリア人台頭(産経新聞)
●01.11 外国人参政権 自民は反対姿勢を明確に《主張》(産経新聞)
●01.08 国会目指す「新華僑」《常識革命6》(東京新聞)
●01.08 外国人参政権に14県議会「反対」(朝日新聞)
●01.07 外国人看護師 日本語の壁なくすには 《社説》(東京新聞)
●01.06 永住外国人の参政権 「在日」永続化の恐れ 《論点》(読売新聞)
●01.05 外国人の家探し助けます 家賃保証団体を設立(毎日新聞)
●01.05 外国人対応の職員増員 足立区、増加に対応(日本経済新聞)
●01.05 観光立国 中国に狙い 訪日外客19年に3倍増へ(東京新聞)
●01.04 「開国」途上の日本で奮闘 難民仲間の力に(毎日新聞)
●01.01 親の雇用に左右されない力を 団地内で外国人学校を運営 野元弘幸さん(東京新聞)

子ども手当 外国人支給 厳格に(04.07毎日新聞)

子ども手当 外国人支給 厳格に

子との年2回面会要件

厚生労働省は、国内に住み母国に子供がいる外国人に対する子ども手当の支給要件を厳格化する通知を各自治体に出した。年2回以上面会していることをパスポートで確認することなどが柱。児童手当は比較的緩やかな条件下で支給されてきたが、高額の子ども手当で不正受給を防ぐことを狙った。

児童手当は、子を養育する権限があり、生計を維持する保護者に支給。母国に子がいる外国人については、出生証明書と送金証明書があり、面会などしていれば支給してきた。だが面会の立証は困難で、手紙の提示だけでよかったり、証明を求めない自治体もあった。証明書の偽造も可能と指摘されており、不正受給目的の養子縁組の横行などが危惧(きぐ)されていた。

このため厚労省は、少なくとも年2回以上の面会をパスポートで確認▽約4カ月に1回以上の送金を銀行の送金通知などで確認−−などを支給要件と定め通知した。

厚労省によると、母国で児童手当を受給する子どもの数は把握されていない。年度末に子ども手当の駆け込み申請があった自治体もあり、今回の通知に対し、自治体側からは「事務負担がどのくらい増えるか未知数」と懸念する声も上がっている。【野倉恵】

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日本語の壁なお高く 外国人看護師受け入れ(04.06読売新聞)

日本語の壁なお高く 外国人看護師受け入れ

国家試験合格1.2% 相次ぐ事業見直し提言

《社会保障・安心》

EPA(経済連携協定)に基づくインドネシア、フィリピン人看護師候補者の受け入れ事業で、3人が初めて国家試験に合格した。介護福祉士候補者とともに病院や介護施設で働き始めて1年。医療や介護の現場で3人の合格をどう受け止めたか。改めて課題を探ってみた。

(社会保障部 野口博文、小山孝)

     ◇     ◇     ◇

1週間で1ページ

「合格率はたった1・2%。心配した通り、やはり日本語能力が不足していたのではないか」。先月26日に発表された看護師国家試験の結果に、大阪府枚方市の佐藤病院の佐藤真杉(ますぎ)理事長は、徒労感にかられた。

受け入れ事業は2008年度から始まった。候補者が試験を受けるのは今年で2回目。昨年は82人全員が不合格だった。今年初めて合格者を出したことで、関係者は胸をなで下ろしたが、不合格者は251人。インドネシア第1陣の98人はあと1回不合格になれば帰国しなければならない。

「佐藤病院」では、イダ・アユ・マデ・ジュリアンタリさん(27)ら2人が働いている。試験対策は病院の責任。ノウハウもなければ、インドネシア語に訳された教科書もない。日本語のテキスト1ページを学ぶのに、専門用語を辞書で調べながら1週間もかかる。

インドネシアには、公的な医療保険や介護保険制度がない。日本語指導のボランティア板岡順一さん(58)は「試験の出題範囲だから国民健康保険など3種類の医療保険があることを教えたが、違いが理解できないようだ」と、もどかしさを隠さない。

イダ・アユさんはインドネシアで4年間、病院に勤務した看護師。学歴も高いものの、日本でその実績が通用しない。「インドネシアでは感染症や盲腸の患者が多い。認知症の高齢者はほとんど見たことがない」と明かす。教育担当の芳野友美看護師長は「試験はあと1回。頑張らなければ」と気を引き締めた。

 

働きぶりは評価

では、その働きぶりはどうか。東京都武蔵村山市の老人保健施設「アルカディア」。インドネシア人介護福祉士候補者のモリナ・メリナ・ロス・タンブナンさん(23)は、休み時間になっても食事の介助を続ける。利用者からの評判も上々で、介護主任の小松愛美さん(31)は「丁寧な言葉遣いも私たちの模範。いい刺激です」と評価している。

ところが、今年度は受け入れを望む施設が激減した。看護師の求人が139人、介護福祉士は189人。いずれも前年度に比べて6割も減った。施設側の教育負担が大きいうえ、介護現場では、景気低迷で日本人の就職希望者が増えたためとみられる。

モリナさんが、2年後に受験する介護福祉士の国家試験は、日本人でも合格率が50%だ。週に3〜4日2時間ずつ日本語を習うが、合格レベルには遠い。「アルカディア」の木村恒人施設長は「今の試験のままでは候補者が全員落ちて、受け入れ計画が失敗する恐れさえある。日本人と同じ試験に合格しなくても、十分に働ける」と強調する。

 

政府が支援開始

こうした実態を踏まえ、事業の見直しを求める提言も相次いでいる。

日本病院会など4病院団体協議会では先月、〈1〉本国での十分な日本語教育〈2〉在留期間を延長し、国家試験の受験機会を増やす――などの提言を国に提出。支援団体「ガルーダ・サポーターズ」も、試験時間の延長など「日本語のハンディキャップに配慮した特別な措置」を求めた。

試験問題には、床ずれを意味する「褥瘡(じょくそう)」や、飲食物が気管に入る「誤嚥(ごえん)」などの専門用語が含まれる。日本人でも読めそうにない。長妻厚生労働相は「難しい用語を易しい言葉に言い換えられないか、(試験問題を作る)試験委員会で検討してもらう」と、見直しを示唆している。ただ、言い換えだけでどれだけ合格者を増やせるかは不透明だ。

政府は、現在の枠組みで合格者を増やすため、日本語能力向上の支援に乗り出した。今年度から、日本語教師の派遣経費などを施設側に助成する。受け入れを仲介する国際厚生事業団も先月、試験対策用のテキスト3種類を受け入れ病院に配った。同事業団では「病院側が予想以上に苦労し、焦っている。何とか支援したい」と説明している。


EPA(経済連携協定)

特定国間で、人的交流を含む経済交流を行う協定。日本はインドネシア、フィリピンと看護師、介護福祉士候補者の受け入れで合意。現在、840人が国内で働いている。看護師候補者は3年以内、介護福祉士候補者は4年以内に国家試験に受かれば国内で働き続けられる。ベトナムとも看護師、介護福祉士の受け入れで、タイとは介護福祉士でそれぞれ交渉中だ。


介護施設 人手不足に備え

「職員の待遇改善が先」の声も

受け入れ事業に関し、政府は「看護、介護分野の労働力不足への対応ではない」と強調するが、厚労省によると、インドネシア人を受け入れた介護施設のうち、5割が「人手不足の解消」を理由に挙げていた。政府の推計では、高齢化の影響で2007年に約124万人だった介護職員は、25年には212万〜255万人が必要になる。全国老人福祉施設協議会は「近い将来、日本人だけでは人手を賄えなくなる。今のうちに人材養成システムを作りたい」と前向きだ。

一部自治体も受け入れ促進に動いている。横浜市は市内の介護施設で働く約40人の介護福祉士候補者の人件費の補助や日本語教育の充実のため、今年度7139万円の予算を計上した。市内の施設は慢性的な人手不足。担当者は「外国人受け入れが解禁された時、すぐに対応できるよう、施設にノウハウを蓄積してもらいたい」と狙いを説く。

日本大の塚田典子教授(少子高齢社会論)は「介護現場に人手が不足する以上、外国人の受け入れは避けて通れない。どう受け入れるか議論する時期に来ている」と指摘する。

これに対し、慎重論も根強い。介護福祉士の有資格者は約81万人。だが、日本介護福祉士会の推計では、子育てや労働条件の悪さなどから約35万人が現場を離れている。同会の石橋真二会長は「待遇改善が先。外国人を安価な労働力で受け入れれば、介護職の待遇は悪くなるばかりだ」と語る。

政府の推計では、約137万人(07年)いる看護職も、25年には170万〜206万人が必要になる。日本看護協会も「看護職の確保対策は、離職防止が基本だ」と主張している。

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外国の子ども 教科書の随所に(04.06日本経済新聞)

外国の子ども 教科書の随所に

小学校用、来春から

編集担当者「国際理解促す」

来春から使用される小学校用教科書で、写真やイラストなどの随所に外国人の子どもが登場する。編集担当者は「多くの学校に外国人の子どもがおり、国際理解や人権上の配慮を促すため、意識的に載せた」と説明している。

2009年度の文部科学省の調査で、外国人の小学生は約4万5千人いる。教室が国際化する状況に教科書が対応した形だ。

理科4年では、ジェシカ・ライナーという欧米系の女子児童が、空気を筒にとじこめて体積の変化を調べる実験に取り組む写真を掲載。結果をまとめたジェシカ自身のノートも紹介した。ブラジルやイタリアの子が出てくる教科書もある。

1,2年の生活科では、黒人の男の子と白人の女の子が同級生らと遊ぶイラストなどを掲載。

社会6年のある教科書は憲法を学ぶページで「日本に住む外国人が増えるにつれ、その人権保障が議論されています」と記述。参政権問題にも触れたほか、日本の生活ルールをポルトガル語などで伝える浜松市のパンフレットを紹介した。

編集長らは「学校は多様な子どもが一緒に遊ぶのが自然の姿だ」「肌の色が違っても、日本の子どもたちには違和感を持ってほしくない」と話している。

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寄付の税優遇 欧米系スク−ルばかり アジア系に冷たく(04.04東京新聞)

寄付の税優遇 欧米系スク−ルばかり

アジア系(中華学校・朝鮮学校)に冷たく

国費助成ゼロ 補助金わずか 修繕費もままならず

文科省「短期滞在が対象」

入学式の季節がやってきた。各地の外国人学校でも、子どもたちが校門をくぐり、新たなスタートを切っている。ところが、中華学校や朝鮮学校では、子どもたちが学ぶ校舎建設や改築のための寄付金集めに苦労が絶えない。寄付に税制上の優遇措置が適用されないからだ。欧米系の外国人学校は適用となったが、一部を除くアジア系の学校は長年置き去りにされたままだ。(出田阿生)

     ◇     ◇     ◇

3日、横浜市中区のJR石川町駅前に新築された「横浜山手中華学校」で、新校舎完成を祝う落成式が開かれた。千葉景子法相や神奈川県知事、横浜市長らが列席。華々しく式典が行われた。

同校は、小学生から中学生まで420人が学ぶ。ここ数年、両親共に日本人の子どもが増え、約1割を占める。日本語の授業が充実し、欧米系の学校よりも学費が安いため、中国の将来性に目を付けた親たちが「中国語と日本語のバイリンガルを育てたい」と押し寄せているという。

「新華僑」と呼ばれる、最近来日した中国人の子らも増加。教室がぎゅう詰めとなり、希望者殺到で入学制限をせざるを得ない状況に、学校は移転・新築を決断した。

しかし、こうした校舎の新築や改築で、中華学校や朝鮮学校には、各種学校としての税制上の優遇措置が取られない。学校という公益性の高い事業に寄付をしやすくするための「指定寄付金制度」から外されているからだ。

同制度では、学校建設や改築に寄付をすると、企業ならば損金扱い、個人ならば所得控除の対象となる。これまで制度が適用されたのは、アメリカンスクールや欧米系のインターナショナルスクールばかり。アジア系では、日本に滞在する外交関係者やビジネスマンの子が多い東京韓国学校(東京都新宿区)だけだ。

中華学校と朝鮮学校は、国際評価機関から承認された欧米系学校などに認められる「特定公益増進法人」からも除外されており、ここでの寄付金に対する税制優遇措置も受けられない。

文部科学省の担当者は「優遇措置は海外から技術者などの人材を呼び込むのが目的で、短期滞在者の子を受け入れる学校が対象。中華学校や朝鮮学校はそうではないので対象外」と説明する。

東京都江東区にある東京朝鮮第二初等学校(枝川朝鮮学校)でも、今春から校舎新築工事が始まった。都と土地使用をめぐって裁判となり、2007年に学校側が実質勝訴。老朽化した旧校舎から移転する。校舎本体の建設費用はめどがついたが、備品など内部にかかわる費用の予算はついていないといい、市民団体が募金を呼び掛けている。

旧校舎は、修繕費がないために窓のひび割れはテープで応急措置をしただけで、雨の日は雨漏りを防ぐためバケツがあちこちに置かれる。国費の助成はゼロ、自治体からの補助金もわずか。学校運営は寄付なしには成り立たない。

寄付集めという“自助努力”にすら冷たい態度をとり続けている日本政府に対し、日弁連は08年、「中華・朝鮮学校が税制上の優遇制度の対象外となっているのは差別的取り扱いで人権侵害」と勧告。国連の人種差別撤廃委員会も先月16日、高校無償化からの朝鮮学校外しを問題視するとともに、税制上の不平等を是正するよう勧告した。

中華学校や朝鮮学校で学ぶ子どもたちのほとんどは、卒業後に日本で一生を送る。短期滞在の外国人への支援もいいが、日本で生きていく在日外国人の子どもにこそ、母国語での教育を保障すべきなのでは−。

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インド人学校 空き校舎へ移転(04.03読売新聞)

インド人学校 空き校舎へ移転

統廃合の建物 江東区が貸与

江東区にあるインド人学校「インディアインターナショナルスクールインジャパン東京校」が2日、同区から借り受けた旧区立第三大島中(大島1)の校舎で新学期をスタートさせた。都内で外国人学校が、公立校の空き校舎を利用して授業を行うのは珍しいという。

同校は、2004年に開校したインド教育省の認定校。幼稚園から高校までの課程があり、通常の教科に加え、フランス語やネパール語、タミル語、日本語と外国語教育が充実している。

同学校は、同区や江戸川区、千葉県などに住む日本で働くインド人の子供ら計405人が在籍。これまで、運営主体のNPO法人が、江東区新大橋の7階建てビルを借り切って授業を行っていたが、旧校舎は手狭で、校庭もないため体育の授業は、バスで近くの公園などに移動して行っていた。

このため、ジェイン・ニルマル校長が昨年2月、区立校の空き校舎を貸してもらえるよう、江東区長に要望書を提出。区は、地元向けの説明会で住民の理解を取り付けたうえで、先月、統廃合で空き校舎となっていた同中の校舎と校庭を月額約320万円で貸し出す契約を結んだ。

ニルマル校長は、「地元住民との文化交流や休校日の校庭の一般開放など、地域にも貢献していきたい」と話している。

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外国人参政権 今国会議員立法 小沢氏「無理だ」(04.03産経新聞)

外国人参政権 今国会議員立法 小沢氏「無理だ」

民主党の小沢一郎幹事長は2日、永住外国人への地方参政権(選挙権)付与法案を議員立法の形で今国会へ提出することを認めない考えを示した。連立与党の国民新党代表の亀井静香郵政改革・金融相の強い反対により、すでに政府提出は困難な情勢となっており、これで今国会での法案提出の道はほぼ絶たれた。
外国人参政権付与推進派の川上義博参院議員が2日、国会内で小沢氏に議員立法での法案提出を求めたが、小沢氏は「無理だ」と断ったという。小沢氏はもともと、外国人参政権法案を政府提出法案として提出するのが望ましいとの考えを示してきた。

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通訳案内士資格 見直し議論波紋(04.02産経新聞)

通訳案内士資格 見直し議論波紋

外国人観光客向け有償ガイド

アジア圏急増…規制緩和に現役反発

国が進めている外国人向けの有償ガイド「通訳案内士」資格の見直し議論が波紋を呼んでいる。中国人などアジアからの観光客急増に対応するため、観光庁の有識者会議で、ボランティアや留学生を有効活用する規制緩和策が浮上。「無資格ガイドの容認につながり、仕事を奪われかねない」と現役の案内士が猛反発している。(海老沢類)

     ◇     ◇     ◇
通訳案内士は昭和24年設立の国家資格で、英語など10カ国語に約1万3500人が登録。外国語を駆使して日本の歴史や文化、地理を正確に伝えることが求められ「民間外交官」とも呼ばれる。通訳案内士法で、報酬を得て外国人を観光案内できるのは通訳案内士だけと規定され、無資格者が行えば50万円の罰金が科される。
見直し論のきっかけは外国人観光客の増加だ。政府は現在年間約835万人の訪日外国人数を今後10年で2千万人に増やす計画で、平成16年の61万人から20年に100万人へと急増した中国からの訪日客が牽引(けんいん)役として期待されている。

 

需給にミスマッチ

しかし、案内士の7割近くは英語の資格者で、中国語はわずか1割強にとどまる。「需給にミスマッチがある」として観光庁は昨年、有識者による検討会を設置。6月をめどに改革の方向性が決まる見通しだが、会議の中では「ガイドの数を増やすために案内士の業務独占を見直すべきだ」との意見も多く、ボランティアや外国人留学生を活用する案が議論されている。
こうした規制緩和策に現役の案内士が反発。国家試験受験者向けの予備校を経営する植山源一郎さんが1月、ネット上で規制緩和反対を訴えると、1カ月強で500人を超す賛同署名が集まった。
現役の案内士が問題視するのが、無資格ガイドの横行だ。中国からのツアーの約9割は中国系旅行会社が企画。現地からの添乗員や日本に暮らす中国人が無資格で観光案内するケースも多いが、「報酬のやりとりを確認するのが難しい上、ボランティアと言い張られたら動けない」(観光庁)ため摘発実績はない。
全日本通訳案内士連盟の松本美江副理事長は「中国語圏の添乗員には、提携する土産物店に客を連れて行くことで法外な収入を得たり、歴史ある建物を何でも『寺』と誤って案内するなど苦情が絶えない。国は規制緩和より、無資格ガイドの取り締まりに力を入れるべきだ」と主張する。

 

時代に合わない?

通訳案内士のうち実際に稼働しているのは2割程度と低く、安価で請け負う無資格ガイドに仕事を奪われているとの不満は根強い。一方で、「外国人旅行者がまだ非常に少なく富裕層に限られていた終戦直後に、言葉の壁が原因で起きるトラブルを防ぐためにできた資格」(観光庁)だけに、観光が大衆化し格安のパックツアーが普通になった現代には合わない、との指摘も少なくない。
鈴木勝・桜美林大教授(観光マーケティング論)は「従来の名所巡りだけでなく、体験型の観光も増えて語学力や知識以上にホスピタリティーが求められるようになった。一律の国家資格ではなく、客の要望に応じられるよう有償ガイドをランク分けして数の底上げを図るのも一つの考えではないか」と指摘する。


通訳案内士

外国人観光客などに外国語を用いて観光地などを案内する国家資格。活動範囲は全国エリアと都道府県エリアの2種類があり、観光庁の試験に合格すれば、住所地の都道府県に登録。通常は旅行会社などの依頼を受けて活動する。報酬額は旅行会社などと取り決める。全国エリアの試験は外国語(合格基準点70点)と日本地理、日本歴史、一般常識(同60点)、面接。平成21年度は8078人が受験し1225人が合格(合格率15・2%)した。

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子ども手当 外国人の条件厳しく(04.01日本経済新聞)

子ども手当 外国人の条件厳しく

厚労省通知 母国の子、送金記録必要

厚生労働省は31日、在日外国人労働者に子ども手当を支給する際の事務手続きについて都道府県に通知を出した。母国に住む子どもと少なくとも年2回以上面会していることなどを条件にする。支給条件を厳しくして不正受給を防ぐ。

母国の子どもに対して生活費や学費を4カ月に1回程度継続して送っていることや、来日前に同居していたことなども支給条件に加える。

これらの条件を証明するため、パスポートや送金通知、母国の公的機関による出生証明書や居住証明書の提出を求める。書類に不正がないかを確認するため、日本に居住する第三者の翻訳書の提出も併せて求める。

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役所に外国人大挙?子ども手当申請きょう開始(04.01産経新聞)

役所に外国人大挙? 子ども手当申請きょう開始

臨時職員増員も“戦々恐々”

15歳以下の子供1人あたり、月1万3千円を支給する「子ども手当」の申請が、1日から始まる。海外に子供のいる在日外国人も支給対象に含まれたことから、「どうしたらもらえるんだ」などと自治体の窓口には早くも問い合わせが相次ぐ。なかには日本語の話せない外国人もおり、「申請当日はどんなトラブルが起きるか予想できない」と役所の担当職員は“戦々恐々”としている。

     ◇     ◇     ◇

「3月初めから問い合わせが増え始めた。なかにはほとんど日本語が話せず、『子ども手当』と書いたメモだけ持って、『これがほしい』という人もいる」と嘆くのは、東京都荒川区の子育て支援部の担当職員。

国籍はばらばらだが、中国人やネパール人が目立ち、多い日には4〜5件の問い合わせがある。「子供がいればお金がもらえると聞いた」などと漠然とした質問も多く、語学のできる職員を別部署から駆り出して対応しているというが、「これまで『4月以降に再度来てほしい』と説明してきただけに、1日は混乱は避けられないのでは」(同職員)と心配顔だ。当日は臨時職員2人を増員し、対応に当たるという。

人口の約1割が外国人という岐阜県美濃加茂市にも「本当にもらえるのか」などの電話での問い合わせが数件あった。件数は少ないが、「日本語が流暢(りゅうちょう)だったため、得意な人が代表してかけてきたのではないか。申請者の数は当日になるまで分からない」(こども課職員)という。

海外に子供を持つ外国人については、これまでも所得によって児童手当が支給されることもあったが、「所得制限がなくなり、対象が中学生まで拡大されれば、人数は格段に増えるだろう」(同)。

東京都新宿区では1日以降、窓口に中国語や韓国語のできる通訳を置くほか、日系ブラジル人の多い群馬県大泉町も役場入り口にポルトガル語のできるスタッフを常駐させて対応する。

子ども手当法によると、外国人であっても外国人登録し、支給要件を満たしていれば子ども手当の支給対象となる。法務省によると、平成20年12月末時点の国内の外国人登録者は約220万人。子供の有無や在留期間に関する統計はなく、このうち何人が受給対象となるかは不明という。


「ばかげている」「申し訳ない」「ラッキーと言う人も」

子ども手当をめぐっては日本在住の外国人タレントからも疑問の声が出ている。

コメンテーターとしても知られる放送プロデューサーのデーブ・スペクターさん(米国)は「子供への投資と思えば無駄じゃない」と評価する一方、海外に住む子供まで支給対象に含めたことについては「ばかげている。海外には海外の支援策があるのに、なぜ日本がお金を出す必要があるのか」と疑問を呈する。

エジプト出身のタレントで1児の母のフィフィさんは、「エジプトで1万3千円は家族を十分に養える額。日本国民が生活苦にあえいでいるのに、まともな外国人ほど申し訳ない気持ちになる」と話す。

イラン人タレントのランディ・マッスルさんは自らに子供はいないものの、「(母国に)子供がいて『ラッキー』と言っている外国人の友達もいっぱいいる。おかしいよ」と首をかしげる。イランでは手当の1万3千円は6万円相当の価値になるという。

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専門性高い外国人優遇 入国・在留の基本計画(03.30日本経済新聞)

専門性高い外国人優遇 入国・在留の基本計画

日系人は受け入れ厳格化

法務省は30日、外国人の入国・在留などに関する第4次出入国管理基本計画をまとめた。高度な知識や技術を持つ外国人を受け入れやすくする優遇措置の導入など入国促進策を掲げる一方、景気低迷による失業や生活不安が深刻化する日系人に対しては入国要件の厳格化を検討する。国内の人口減を踏まえた今後の外国人受け入れのあり方について「国民的議論が必要」と呼びかけた。

     ◇     ◇     ◇

基本計画の策定は、2005年の第3次計画以来5年ぶり。総人口の減少が始まったうえ、経済情勢の厳しさにも触れ「成長著しいアジア諸国の活力を取り入れることが重要」と指摘した。

専門的な人材の受け入れ促進については、特に高度な知識や技術を持つ外国人を対象に「ポイント制を活用した優遇措置の導入を検討する」とした。資格や研究実績などをポイントで判定して一定の点数以上の場合、在留手続きの簡素化や永住資格の条件緩和などを適用する内容。早ければ来年の通常国会で、関連法案を提出する。

また、外国人の歯科医師や看護師などに対する就労年数制限(6〜7年)は撤廃を検討。日本と経済連携協定(EPA)を結ぶインドネシアとフィリピンからのみ希望者を受け入れている介護福祉士など、介護分野の人材受け入れ拡大も検討する。

一方、南米などからの日系人について「経済を支え、経済発展に貢献した」とする一方、「経済情勢の悪化の中、雇用や住居に関する問題が深刻化している」と指摘。ほぼ無条件で定住資格などが得られているのを見直し、就職先の有無など入国条件を厳しくする方針を示した。

 

第4次出入国管理基本計画の主な内容

  • 高度人材の積極的な受け入れのための優遇制度の導入
  • 外国人歯科医師、看護師の就労年数制限の見直し(撤廃)
  • 日系人の入国・在留条件の見直し
  • 外国人の受け入れについての国民的議論の活性化 

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無償化と子ども手当 疑問多い外国人への支援(03.29産経新聞)

無償化と子ども手当 疑問多い外国人への支援《主張》

日本のためになる制度設計を

鳩山政権が看板政策としていた子ども手当法が成立した。高校授業料無償化法案も近く成立の見通しだ。
子ども手当は中学卒業まで1人月1万3千円を支給する。高校無償化は公立高校で授業料を徴収せず、私立高校生には世帯の年収に応じて年約12万〜24万円を高校側に一括支給する。
日本の少子化は急速に進んでいる。これまで後回しにされがちだった子育て支援政策を拡充したという面では意味がある。だが、外国人への支給要件をはじめ制度の中身は、あまりにも問題が多い。参院選前の支給を急ぐあまり、精緻(せいち)な設計を怠ったツケと言わざるを得ない。鳩山政権はただちに問題点を洗い出し、制度設計を根本的に見直すべきである。

 

クルクル変わる政策理念

子ども手当と高校無償化の制度上における大きな問題点は、目的や効果がいまだにはっきりしないことだ。鳩山政権は「少子化対策」から「福祉施策」、「景気対策」まで、その場しのぎの説明を繰り返してきた。あいまいな政策理念では、きちんとした制度設計ができるはずがない。
数ある課題の中でもとりわけ問題なのが、外国人の取り扱いだ。高校無償化法案では、私立高校などの在学生について支給対象を「日本国内に住所を有する者」としている。このため日本にある外国人学校の生徒へ支給される可能性がある一方、海外に住む日本人高校生には助成されない不公平が生じる。
川端達夫文部科学相は国会答弁で、中華学校やドイツ、フランス系など教育課程が確認でき、本国の高校と同様の教育課程の外国人学校のほか、インターナショナルスクールなど国際評価機関の認定を受けている学校について支給対象とする方針を表明した。
だが、教育基本法は「すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならず」と対象を「国民」に規定している。今回の法案は、この基本原則から外れている。国籍要件の盛り込みこそ検討すべき課題である。
外国人を対象から外す場合、教育の機会均等という目的が損なわれるとの指摘もある。だが、日本の多くの学校の入試は外国人にも開かれており、「無償化されなければ機会を奪われる」というのは乱暴だ。低所得で進学が難しい外国人世帯には別途、支援策を講じる方法もあるのではないか。

 

置き去りの「国籍」要件

さらに問題なのが、国交がなく教育課程が把握できない朝鮮学校の扱いだ。文科省は専門家の検討機関を設け、審査の仕方や判断方法を含め支給の是非について夏までに決めるとしている。
朝鮮学校問題について、鳩山由紀夫首相らは「教科の内容で判断しない」としている。だが現代史などの教科書をみると、故金日成主席、金正日総書記父子を神格化する独裁者への個人崇拝教育など民主主義社会とは相容(い)れない。北朝鮮や朝鮮総連の強い政治的影響力を受けている朝鮮学校への支給に国民の理解は得られまい。
外国人の取り扱いの問題点は子ども手当も同じだ。外国人が対象となり、海外に居住する日本人が外れるという矛盾が生じる。日本人の出生数減少に歯止めをかけようという本来の目的から大きく外れると言わざるを得ない。
それどころか、子ども手当は支給条件に「子供の日本国内居住」を義務付けていないため、外国人が母国に残してきた子供にまで支給される。手当の財源は日本国民の税金だ。子供が外国で暮らしているケースにまで支給するのは、あまりにおかしい。
政府は、自治体が相手国の証明書類などを厳格チェックすることで対応するとの考えを示しているが可能なのか。自治体関係者からは不安の声も上がっている。
野党は「支給額が大きく、虚偽受給が横行する可能性がある」として法案修正を求めたが、長妻昭厚生労働相は「平成23年度の制度設計見直し時に検討する」とした。制度の不備であり、早急に対応すべきだった。これら外国人の取り扱いも考え直すべきだ。

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EPA初の看護師(03.27毎日新聞)

EPA初の看護師

看護師国家試験の合格発表が26日あり、経済連携協定(EPA)に基づき日本の病院で研修していたインドネシア、フィリピン人の計3人が初めて合格した。平均合格率はほぼ9割だが、両国の受験者(254人)の合格率はほぼ1%の狭き門だった。

受け入れは08年8月のインドネシア人から始まった。

これまでに介護福祉士候補者を含めて800人以上が来日し、日本の病院や施設で働きながら、国家試験合格を目指している。しかし、日本語の壁があり、昨年の看護師試験では全員が不合格だった。【有田浩子】


来日研修生、看護師に

3/254人 超難関 日本語が壁

日本人は9割合格

「患者さんに感謝してもらえるよう日本で働きたい」。26日、看護師国家試験の合格者が発表され、日本で研修中のインドネシア人男女各1人とフィリピン人女性1人の計3人が合格し、それぞれ夢を膨らませた。経済連携協定(EPA)に基づき来日した候補者として初の看護師誕生だ。だが、日本語がネックとなり針の穴のような狭き門。多くが不合格で帰国すると国内外で批判が高まりそうだ。【有田浩子、岡田英、古賀三男】

     ◇     ◇     ◇

合格したのは、インドネシア人のヤレド・フェブリアン・フェルナンデスさん(26)=新潟・三之町病院▽リア・アグスティナさん(26)=同▽フィリピン人のラリン・エバー・ガメドさん(34)=栃木・足利赤十字病院。

試験は先月21日にあり、両国の看護師候補者のうち約7割の254人が受験した。日本人を含めた看護師の全国平均合格率は89・5%だった。

「すっごくすっごくうれしいです」。会見したアグスティナさんは両手を大きく広げて喜んだ。母国の弟と妹にメールで報告したという。フェルナンデスさんも「病院の人の応援があって合格できた。感謝の気持ちを返したい」と話した。2人は母国で看護師を2〜3年経験し08年に来日した。午前中はベッドシーツの交換などの仕事をし、午後に約4時間、病院スタッフ1人がついて試験勉強や日本語の指導を受けた。

昨年2月の国家試験では受験した82人が全員不合格で、来日3年以内に合格できなければ帰国となる。第1陣(08年8月)のチャンスはあと1回だ。アグスティナさんは「みんな一生懸命勉強するので3年の期限を延長してくれませんか」と話した。

フィリピン人で唯一合格したガメドさんも母国で8年の看護師経験がある。毎日、深夜1時過ぎまで猛勉強し漢字の習得などに励んだ。「多くの患者さんに感謝してもらえるように精いっぱい働きたい」。4月に日本赤十字社の正式職員として採用予定で「来年は大勢の友人が合格することを祈っています」と話した。

     *     *     *

EPAの受け入れをめぐっては、現場の病院・施設まかせで「日本語支援が不十分」(平野裕子・九州大准教授)という指摘があった。インドネシアのマルティ・ナタレガワ外相も今年1月、岡田克也外相との会談で「漢字が難しい試験を改善してほしい」と求めている。

国は昨年から日本語学習教材の開発や過去の試験の翻訳を始め、2010年度は今年度に比べ10倍の予算(約9億円)が計上された。ただ「褥瘡(じょくそう)(床ずれ)」など難しい用語の言い換えの検討を始めたばかりだ。

安里和晃・京都大准教授(移民政策)は「本国では一定のスキルがあるのに、不合格で無資格のまま大量帰国ということになれば、EPAの制度そのものが問われかねない」と話す。


EPA

2国間の経済連携を強化するための協定で、看護師・介護福祉士候補者の受け入れも含まれる。インドネシア人候補者は08年8月から、フィリピン人は09年5月から受け入れ、合わせて看護師候補者約360人、介護福祉士候補者約480人が来日。半年間の日本語研修の後、日本の病院・施設で働きながら国家資格取得を目指す。介護福祉士は実務経験3年が必要で1回しか受験できない。

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地下銀行108億円送金か 韓国人の3人逮捕(03.26東京新聞)

地下銀行108億円送金か 韓国人の3人逮捕

埼玉県警 無許可容疑

埼玉県川口市の韓国食材店で地下銀行を開設し、韓国に不正送金したとして、県警は25日、銀行法違反(無免許営業)の疑いで、同市などに住む韓国人の女3人を逮捕した、と発表した。

県警によると、グループは2007年11月ごろから、国内に約10カ所の地下銀行窓口を開設し、延べ約3千人が利用。日韓を行き来して、日用品などを運ぶ「ポッタリ」と呼ばれる個人業者らが、計約108億円を韓国に持出していた。地下銀行の運び屋としてポッタリが逮捕されたのは初めて。

逮捕されたのは、川口市の食材店経営韓寅子(51)、大阪市中央区の無職金志栄(35)、住所不詳の運送業李康礼(66)の3容疑者。

逮捕容疑は10月、韓容疑者が食材店で、同県内の日本人女性(45)に送金を依頼され、64000円を口座に入金。金容疑者が現金を引き出し、受け取ったポッタリの李容疑者が関西空港から韓国に渡航。女性に指定された現地の銀行口座に現地通貨ウォンで入金し無免許で銀行業を営んだとされる。

県警によると、韓、金両容疑者は容疑を認めているが、李容疑者は「地下銀行の金と知らなかった」と供述しているという。

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外国人農業研修トラブル多発(03.22日本経済新聞)

外国人農業研修トラブル多発

季節や天候左右 長時間酷使も

法改正、結実は不透明

日本が培った技能・技術を外国人に伝える「外国人研修・技能実習制度」を巡るトラブルが農業分野で目立っている。工場に比べ、勤務時間や休日が不明確なことが背景とされ、研修生による事件でも待遇面の問題が指摘された。休日などに気を配る農家もある反面、後継者不足で「安価な労働力」として受け入れている例もあるようだ。国の法改正で待遇改善につながるかも不透明だ。

     ◇     ◇     ◇

熊本県の農家で 昨年11月、3人の遺体が発見される事件が起きた。県警は中国人の研修生(当時22)が農家の夫婦を刺殺後、首つり自殺したとみている。周囲には良好な関係と映っていたが、農繁期に研修生が早朝から深夜まで農作業する姿が見られており、待遇面で何らかの行き違いが生じた可能性もある。

北海道の牧場では昨年7月、中国人の研修生2人が包丁で経営者を脅し、宿舎に立てこもった。道警によると、2人は「労働条件が悪い」などと叫んでいたという。

農業は季節や天候などによって労働量が大きく左右される。このため実質的な労働条件である「研修・実習時間を明示するのは難しく、待遇を巡るトラブルに発展しやすいとされる。

「繁忙期でも戦力としてはあてにできない」。福岡市西区で花を栽培する淀川正之さん(56)はこぼす。約10年前から韓国人の研修・実習生を受け入れているが、「長時間労働や単純労働ばかりにならないように気を使っている」。中国人実習生を受け入れる熊本県八代市のトマト農家の岡田一徳さん(56)は「残業させたら必ず代休を取らせる」と苦笑する。刈り入れや箱詰めなどの単純労働が多くなる収穫期は「ルール違反にならないよう、色づきの違いなどについて技術指導している」と話す。

ただ、すべての農家がこうした配慮をしているわけではない。

同制度を支援する国際研修協力機構(JITCO)によると、安価な労働力として、単純労働で長時間酷使する農家もある。JAや協同組合などの1次受け入れ機関は各農家を指導し、研修・実習実態を管理する必要があるが、「それができていない場合もある」(JITCO)。

トラブル解消を目指し、法務省は昨年7月に入管法を改正。従来は最長3年の滞在期間のうち、1年目は受け入れ先と雇用契約が結べない「研修生」で、最低賃金法や労働基準法が適用されるのは「技能実習生」となる2年目からだったが、今年7月以降は、1年目から実習生となる。

1次受け入れ機関の管理責任も重くし職業安定法に基づく「職業紹介事業者」の届け出を義務付けた。農林水産省も農業実習が過重労働にならないよう指導する方針だ。

外国人研修・技能実習生問題に詳しい小野寺信勝弁護士は「行政が縦割りで監視しても問題解決にならない。一元的に状況を把握する仕組みが必要だ」と指摘。「農家は外国人に農業技術を習得させ、研修・実習生は賃金を稼ぐのではなく技術を学ぶという、制度本来の目的を関係者が再認識すべきだ」と訴える。


農業分野で不正6割増

国際貢献の1つだが…

賃金不払いなど最多

外国人研修・技能実習制度は、日本の製造業や農業などの現場で外国人に技術や知識を習得してもらい、母国のために生かしてもらうことが狙いで、日本の国際貢献の1つと位置付けされている。法務省によると、2009年は約8万人が研修生として来日。農業分野は約9200人(08年、農水省調べ)で、01年の2.6倍に増えた。

法務省によると、同制度を巡る不正行為は09年、全国360の企業や団体などであった。過去最悪だった前年より約2割減ったが、農業関係に限ると、約6割増えた。不正行為として認定されたのは444件で、賃金不払いなどの労働関係法違反が123件で最多。研修生に一般の労働者と同じように残業や休日勤務をさせる「研修生の時間外作業」は121件あった。

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外国人申請殺到も 子ども手当て法 きょう成立(03.26産経新聞)

外国人申請殺到も 子ども手当て法 きょう成立

財源いまだ綱渡り

民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)で最大の目玉政策と位置づけられた子ども手当の支給を担保する法案が26日に成立する。初年度は中学卒業までの子供1人当たり月額1万3千円を支給、支給総額は約2・3兆円に上る。野党が「ばらまき政策」と批判するなか、子ども手当は財源問題と整合性のとれない支給対象という「2つの欠陥」を抱えたまま、6月に第1回の支給がスタートする。

     ◇     ◇     ◇

参院厚生労働委員会は25日午後、子ども手当法案を与党と公明、共産両党の賛成多数で可決した。26日の参院本会議で可決、成立する。
法案審議で最大の論点となったのは、莫大な支給額を保証する財源の問題だ。民主党マニフェストでは平成23年度以降、満額となる月2万6千円の支給をうたっており、22年度予算の倍以上の財源が必要となる。子ども手当の財源問題は、昨夏の衆院選時から指摘されていた。22年度予算案の編成の際にも、減額案や所得制限案が浮上した。しかし、鳩山由紀夫首相の強い意向で「マニフェスト通り」の支給を決定。その結果、過去最大となる44兆円の新規国債発行につながった。

23年度の支給については政府内からも「ハードルが高い」(野田佳彦財務副大臣)と危惧する声が出た。鳩山首相は25日の同委で、「国債増発で子供の将来の負担となってはいけない。財源は歳出削減で見い出したい」と述べたが、最後まで23年度の満額支給を確約できなかった。

 

 

「消費税を議論」

財源問題は民主党のマニフェストを実行する上で、常につきまとうハードルだ。現政権では消費税率引き上げは行わないと明言した首相だが、25日の同委では、マニフェストで最低保障年金の財源に消費税を充てると明記していることに関し、「社会保障に重点的に当てるための消費税のあり方は、これから大いに議論していきたい」と述べ、消費税率引き上げを検討する姿勢を示した。
財源問題に続く、子ども手当の「第2の欠陥」ともいえるのが支給対象の問題だ。
「中国の農村部の年収は1人当たり平均6万7千円だが、子ども手当は半額の今年でも年15万6千円。親が日本にいれば、十分過ぎるほどの収入を何もしないで得ることができる」
25日の厚生労働委でこう指摘したのは自民党の丸川珠代氏。鳩山首相は「来年月2万6千円を満額支給する時までに精査を加えたい」と答えるのが精一杯だった。

居住要件

こうした問題が起きるのは、手当の支給条件に「子供の日本国内居住」を義務付けていないからだ。手当は国籍を問わず親が日本国内に居住し、子供と生計同一で保護監督していることを支給条件とする一方、子供は国内外のどこに居住していてもよい。同様の手当を外国人にも支給する諸外国では、子供の国内居住要件を課している国がほとんどで、日本のようなケースはまれだ。
現行の児童手当も同様の仕組みだが、これまでは支給額が最高でも月1万円だったため、子供の国内居住要件の問題はあまり注目されてこなかった。支給額が増えることで外国人の申請が殺到することも予想される。支給事務を行う市町村からは「母国で何十人も養子縁組をしたり、一夫多妻制で子供がたくさんいる外国人が手当を申請するケースが増えたら財政がパンクする」と不安の声も上がっている。子供の水増し請求など証明書類が偽造される懸念も消えない。
自民党は「日本国内に居住しない外国人の子供には手当を支給しない」と法案修正するよう要求。国内に外国人の子供がいれば不正受給もチェックしやすいが、長妻昭厚労相は「23年度の制度設計時に検討する」と拒否した。22年度は現時点で子供の国内居住要件を導入すると6月の手当支給が遅れる可能性もあることから、証明書類の全国統一といった要件確認の厳格化で対応する方針だ。

 

児童養護施設

外国人への手当支給のほかにも、親がおらず児童養護施設に入所している子供には手当が支給されないことも発覚した。22年度は都道府県の「安心こども基金」から手当と同額分を支給することで決着したが、23年度以降の在り方については決まっていない。
厚労省幹部は「制度の不備に気付いても6月に手当支給を間に合わせるためにはそのままにするしかなかった」と打ち明ける。
7月の参院選までに支給したい−。そんな「露骨な参院選対策」(自民党中堅)の思惑が透けて見える。

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外国人医師の診療解禁も 仙谷戦略相が検討(03.22東京新聞)

外国人医師の診療解禁も 仙谷戦略相が検討

日本の免許取得不要に

仙谷由人国家戦略担当相は二十一日、日本の医師免許を持たない外国の医師でも一定の技術レベルが認められれば、日本国内で診療が行えるよう制度改正に乗り出す考えを示した。「外国人の医師は現在、日本の試験を受けないといけない。世界的なレベルの医者に失礼だ。そういうことは取っ払うよう仕掛けたい」と述べた。視察先の神戸市で記者団の質問に答えた。

最初は、特別に地域や医療機関を指定し規制緩和を進める意向とみられ、六月に策定する政府の成長戦略に盛り込みたい考えだ。行政刷新会議の規制改革の議論でも取り上げるよう求める。

同時に、医療行政を担う厚生労働省医政局について「誰も責任を取りたくないから、何もしない態勢になっている。存在が邪魔になるなら解体しないといけない」と述べ、組織見直しに強い意欲を示した。

仙谷氏は二十一日、神戸市で先端医療の研究者らと意見交換。研究者側から厚労省が強い権限を握っている現状が研究を阻害しているとの指摘を受けた。

また教育や街づくりなどの分野で活動するNPOを資金面で支援するため、無担保で低金利融資を実行できる金融機関の新設が必要との認識も示した。

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日系人、支援事業で帰国しても…(03.21東京新聞)

日系人、支援事業で帰国しても…

職なく「日本戻りたい」

3年は再入国できず後悔

不況で失職した日系外国人の帰国費用を補助する国の支援事業の受け付けが今月初めに締め切られ、事業が始まった昨年四月以降の申請者が全国で二万人を超えた。最終的な集計は四月初めにも発表されるが、暫定値では、都道府県別で製造業の多い愛知県が約五千六百人とトップで、静岡、三重、群馬各県と続く。しかし、帰国後も仕事に就けず「日本に戻りたい」と悔やむ人もいるなど、母国に帰っても決して楽ではないようだ。

同制度では、失業して帰国しようと思っても渡航費用がない日系人を対象に、本人に三十万円、扶養家族に一人二十万円が支給される。ただし、同じ身分での再入国は、原則として三年間認められなくなる。

四人の子どもを連れてブラジル・サンパウロに戻った女性(31)は「仕方がなかった。仕事はなく、このままではホームレスになると思った」と振り返る。

十年間を浜松市で過ごした。夫(33)と自動車部品工場で派遣社員として働いていたが、昨年三月末に失職。帰国して半年以上たったが、夫は今も求職中だ。女性はアルミ缶を集めて売り、週末は夫と警備員のアルバイトをしている。「生活は厳しい」と嘆く。

子どもの教育も気掛かり。四歳の娘は保育施設になじめず「日本に帰りたい」と泣く。女性は「私も戻りたいが、三年間は長い」と漏らした。

昨年六月に浜松市からブラジルに帰国したタナカ・クリスチアネ・ヨシエさん(21)も「人生で最大の間違いだった。可能ならすぐ日本に戻りたい」と言う。失職した父親にサンパウロの大学への進学を勧められ、給付を受けて単身帰国。両親は浜松に残った。

大学では指圧や鍼灸(しんきゅう)の勉強をしているが、「治安も悪くて怖い。暮らしに全然慣れない。日本で勉強すればよかった」と後悔ばかりが口をつく。「再入国できない間に法律が変わって、日系人の資格で戻れないようになったら…」と不安もよぎる。

一方、群馬県伊勢崎市の工場を昨年八月に辞め、十月にサンパウロに戻ったフェハル・ウィリアン・ヒデキさん(29)は「帰国費は本当に助かった」と支援事業に感謝する。

主に自動車部品製造の仕事をし、一定の蓄えもできた。今は大学でシステムエンジニアを目指して勉強している。「今の日本では『デカセギ』で稼げない。今のところ戻るつもりはない」と答えた。

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外国人参政権 地方の声 募る危機(03.21産経新聞)

外国人参政権 地方の声 募る危機

都道府県議会 「反対」28県 「賛成」を逆転

鳩山内閣が進める永住外国人に対する地方参政権(選挙権)をめぐる法案に対し、全国の地方議会で反対の意思を表明する動きが急速に広がっている。都道府県議会で採択された反対決議(請願含む)は28県にのぼり、賛成決議を上回ったことが20日、分かった。かつて一度は賛成決議を採択しながら、法案の現実味が増すにつれて反対に転じた県も多く、危機感が増大していることを示している。

     ◇     ◇     ◇

産経新聞の調べでは、1月1日以降、反対決議を採択した都道府県議会は14県にのぼり、それまでに決議された14県とあわせて反対の意思表示は28県となった。賛成決議は26都道府県から16都道府県に減った。
反対の意見書の多くは憲法第15条の「公務員を選定し、これを罷免することは国民固有の権利である」とする条文や、平成7年2月28日に「憲法15条の規定はその権利の性質上、日本国民のみを対象とし、この規定による権利の保障は、わが国に在留する外国人には及ばないと解するのが相当である」とした最高裁判決などを引用している。
国防や教育面への悪影響、国民の意思形成がゆがめられるといった問題点を指摘した内容がほとんどで、愛媛のように「税金を支払うのは公共サービスに対する対価で、それ自体をもって参政権と結びつけるべきではない」として、納税を理由に参政権付与を求める推進派の主張に反論した決議もあった。
1月1日以降、反対決議を採択したのは栃木(2月18日)▽福井(同22日)▽岡山(同)▽長野(3月5日)▽青森(同12日)▽宮城(同17日)▽鳥取(同)▽宮崎(同)▽和歌山(同18日)▽愛媛(同)▽静岡(同19日)▽群馬(同)▽徳島(同)。山口でも19日に反対の請願が採択された。
参政権付与を求める在日韓国人らが組織する在日本大韓民国民団(民団)も各地の議会関係者に陳情や要望書を提出し、攻勢を強めているが、主権や国益を損ねるとして同法案への危機感は依然根強く、逆転後も反対決議は増える見通しだ。
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まるで異国 池袋チャイナタウン(03.15産経新聞)

まるで異国

池袋チャイナタウン 親族ら続々 進む定住化

大久保コリアンタウン マナー違反 近隣と摩擦

地方参政権を付与する法案を契機に注目される永住外国人。その数は年々増加し、全国各地に外国人が大勢集まって住む街がある。中でも東京都豊島区の池袋駅周辺で急成長する“チャイナタウン”と新宿区の大久保駅周辺に広がる“コリアンタウン”は象徴的な存在だ。2つの街を歩くと、彼らの定住志向とそれに伴う課題が浮かび上がる。

     ◇     ◇     ◇

200軒以上の中国系店舗がひしめく池袋駅周辺。中華料理店、不動産会社、携帯電話店、カラオケ店…。一帯を歩くと聞こえてくる言葉には中国語が目立つ。一瞬にして、異国の空間に飛び込んだようだ。

平成15年ごろまでは違法風俗店が乱立し、治安が悪化していた。警視庁が地元と協力して取り締まりを強化し、徐々に落ち着きを取り戻した。街角には中国語で「客引き禁止」と書かれた当時の看板が残る。

池袋で中国語新聞を発行する「日本新華僑通信社」の蒋豊編集長(50)によると、池袋の中国人は1978(昭和53)年以降の改革開放路線により80年代から増えたという。蒋さんは「日本は住みやすく治安がいい。80年代に来日した中国人が生活基盤を築き、彼らを頼って親族や知人が次々と来日している。その結果、定住化、永住化が進んだ」と話す。

法務省によると、全国の外国人登録者は平成20年末時点で約221万人と総人口の1.74%。このうち在留期限や就労に制限のない永住資格を持つ「一般永住者」は49万2056人と50万人に迫る。かつては在日韓国・朝鮮人の「特別永住者」(約42万人)が最多だったが、一般永住者は過去10年間で5倍になる勢いで急増しており=グラフ参照、19年に特別永住者を初めて上回った。

一方の大久保駅周辺。韓国系の店が多いこの地域ではごみ出しルールなどマナー違反が問題化している。ごみ集積所に掲げられた収集日の案内板は日本語のほか韓国語、中国語、英語で表示されていた。新宿清掃事務所は「マンションの集積所にも同じ案内板の設置を求める声が多数寄せられている。管理人さんも苦労している」と話す。

こうした中、数年前には、池袋駅の半径500メートルを中華街と呼ぶ「池袋チャイナタウン構想」が中国人側から提案された。しかし、マナー違反などをめぐり日本人住民との関係は良好とはいえず、「時期尚早」と保留になった。同様の構想は仙台市でも中国の投資ファンドにより提案されたが、「街にふさわしくない」「治安が悪化する」といった声が上がり頓挫している。

池袋の中華街構想の協議に参加した「池袋西口駅前名店街」の三宅満会長(64)は「実際に会って話すと、彼らは礼儀正しく好感が持てる。しかし、治安面での不安はぬぐえない」と微妙な心情を吐露した。(緑川真実)


一般永住者10年で5倍

背景に要件緩和 在留期間20年から10年に

一般永住者が過去10年で5倍に急増した背景には、永住者資格を取得するために必要な日本での在留期間を「原則20年」から半分に短縮した平成10年の入管行政の方針変更が、主な原因と指摘されている。

法務省入国管理局によると、一般永住者は10年末では約9万3千人だったが、12年末に約14万5千人に急増。16年末に30万人を突破し、20年末に49万人を超えた。10年間で5倍に増えたことになる。特に中国人は約3万1千人から約14万2千人と4倍を超える勢いで増えている。

背景には10年2月、永住者の在留資格を与える要件を大幅に緩和したことがある。以前は原則20年の在日歴が必要だったが、ガイドラインで半分の10年と明記。大幅な要件緩和は法務省と入管当局の裁量で行われ、国会審議や政策審議会などでの議論は全くなかったという。

永住外国人への地方参政権(選挙権)の付与の是非が大きな争点となる中、外国人政策をめぐる国益を踏まえた議論が乏しいまま、行政裁量によって一般永住者の急増を招いた問題は国会でも取り上げられた。

国家基本問題研究所の西岡力・企画委員は「永住許可の安易な緩和は、国家の基本を揺るがす重大問題だ。わが国の意思決定がゆがめられる場合も考えられる」と懸念する。

ノンフィクション作家の関岡日英之氏は「北京五輪の聖火リレーで全国の中国人が長野に集結した政治的示威が印象的なだけに、中国人の急増は気がかりだ。未来を見据え、国益に立った議論が喫緊の課題だ」と警鐘を鳴らしている。(安藤慶太)

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厚い「言葉の壁」定着阻む 外国人看護師など受け入れ(03.15東京新聞)

厚い「言葉の壁」定着阻む 外国人看護師など受け入れ

鈴木 伸幸

経済連携協定(EPA)に基づくインドネシアなどからの看護師、介護福祉士を目指す研修生の受け入れが始まって今年で3年目。当初の懸念が現実となってきた。このままでは、研修生の多くは国家資格を取れずに、強制帰国となりそうだ。

     ◇     ◇     ◇

貿易自由化や国境を越えた労働力の流動化など経済関係の強化が目的のEPA。日本はシンガポールやタイなど11カ国・地域と締結している。これに基づき、日本は2008年度にインドネシアから、09年度にフィリピンから、それぞれ2年間で千人規模の研修生の受け入れを予定していた。

問題は、在留期間が看護師研修生が3年、介護福祉士研修生は4年で、この期間に日本の国家試験合格が必要なことだ。資格が取れなければ、帰国しなければならない。その間は、試験に向けて勉強するだけではない。病院などで働きながらの準備となる。

いくら、母国で看護経験があるとはいえ、漢字があり、専門用語の問題もある日本語の壁は極めて厚い。日本で看護師になるには通常、高校卒業後に看護学校に3年間通い、国家試験を受ける。入国時に半年間の日本語研修があっても、高校卒業レベルの日本語が、身に付くはずがない。そもそも言葉の問題を軽視したことに、かなりの無理があったのだ。

しかも、受け入れ先の病院などでは、日本語が不十分な研修生を、手取り足取りして働かせながら、国家試験に向けて準備もさせなければならない。日本人と同等の報酬も支払わなければならず、施設側には相当の負担となる。国は研修生をあっせんするだけで、いわば丸投げ状態だ。

現在、約850人の研修生がいて、そのうちの82人が昨年の看護師試験を受けて、全員が不合格。今年も、あまり期待は持てない。こうした実情から、研修希望者は予定数に満たず、受け入れ施設も減少。制度の欠陥が、両者に不幸を招いている。

もうひとつの問題は、この事業に多額の税金が使われていることだ。これまでの2年間に約43億円。その大半は日本語研修の費用だ。しかも、10年度予算案では「日本語研修の充実が必要」と厚生労働省などが、これまでより多額な合計約28億円を計上している。

だが、日本語研修を強化したところで、絵本で平仮名を覚えるところから始め研修生の国家試験合格率が上昇するはずがない。政府は制度を見直す方針だが、現行制度を見る限り、そもそも外国人を受け入れるつもりがあるのか、はなはだ疑問だ。

ところで、その多額な事業費は、実働部隊となる官庁の外郭団体に流れている。この事業で一番得したのはそこではないか。(特別報道部)

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